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舞台『鋼の錬金術師』岡部麟インタビュー「ウィンリィ・ロックベルにかける自信とプライド、そして情熱」

全世界でのシリーズ累計部数が8,000万部突破、荒川弘が描くダークファンタジーコミックス『鋼の錬金術師』が初の舞台化。2023年3月に大阪・東京にて舞台『鋼の錬金術師』の上演が決定。演出は石丸さち子が担当。一色洋平、廣野凌大、眞嶋秀斗、岡部麟、蒼木陣、和田琢磨らが出演。2022年10月には製作発表会を開催。ビジュアルも発表された。

 

注目のキャストがヒロインのウィンリィ・ロックベル役を演じる岡部麟。岡部麟は今までにも舞台「マジムリ学園-LOUDNESS-」、雑踏音楽劇「ネオンキッズ」、ミュージカル『ピーター・パン』、『目指せ ミュージカル水戸黄門?』、舞台「私は怪獣-ネオンキッズ Live beat-」などにも出演して、それぞれの舞台で個性溢れる役柄で見事な好演を見せつけてきた。

 

その岡部麟が舞台『鋼の錬金術師』への意気込み、ウィンリィ・ロックベル役にかける想いなどをたくさん語ってくれました。

 

「私にはできる」という自信とプライド

―― 出演が決まった時の感想は?

 

岡部:すごく嬉しかったです!でも、「ウィンリィ・ロックベル役はAKB48の子が演じるんだ、、、」「アイドルの子で大丈夫?」という不安な声を耳にしたり目にしたりしちゃいました。アイドルとしての活動と両立させていただいていますが、ちゃんと演じられるところをしっかり見せつけたいと思っています。

 

なので、嬉しいという気持ちと同時に「この舞台にかけよう!」という想いを強く感じています。ここ数年で多くの舞台を経験してきました。12月に出たばかりの舞台「私は怪獣-ネオンキッズ Live beat-」でも大きく成長できたと自負しています。そのため今回の役も演じきれる自信と「私にはできる」というプライドもあります。プレッシャーというよりも「よし!やってやる!」というやる気でいっぱいです。是非期待して観に来てください。

 

―― 岡部さんが演じるウィンリィ・ロックベルの見どころや注目ポイントは?

 

岡部:ただ可愛いヒロインというだけでない、他の男性陣キャストに負けない女の子のウィンリィ・ロックベルとしての心の強さとエルリック兄弟の支えになっているところに注目してほしいですね!

 

―― ふだんの岡部さんとウィンリィ・ロックベルは似ていますか?

 

岡部:強気なところは似ていますね(笑)

 

―― ウィンリィ・ロックベルはスパナも持っている機械オタクです。

 

岡部:私は機械は全くダメですね(笑)そこだけは似ていません(笑)だから機械に強いウィンリィちゃんを尊敬しています(笑)

 

「男性陣に負けない強さを見せたい」

―― 演じるにあたって工夫しているところは?

 

岡部:自分では出来ていると思っていた演技でも、例えば1つのワードのちょっとした言い方や仕草だけで、強さの表現なのか、信念を表す表現なのか、可愛く表現するのかと、だいぶ見え方や印象の違いがあるんだということを痛感しています。みんなの思っているウィンリィ・ロックベルと違ってしまわないように、そのようなちょっとした表現、言い方も含めてこれからしっかり見直して工夫していかないといけないなと思いました。

 

―― 苦労しているところはありますか?

 

岡部:今まで演じてきた舞台での役は「自分はこう見せたいんだ」という欲や自分らしさを出すように心がけて演じてきました。でもこの舞台では、みんなに愛されているウィンリィ・ロックベルを演じさせていただいているという意識で、自分の個性や自分らしさを出しすぎないように心がけています。でも抑えすぎてしまうと、ただの可愛い女の子になってしまいます。男性に負けない強い女性のウィンリィ・ロックベルを伝えられるように意識していますが、そのバランスが難しいですね。

 

でも、今までの舞台でも演じた役で「わからない」「困った」ということはありませんでした。演出家さんの指導をしっかり受けて、スタッフの皆さんを信じて進んできました。今回も信じていますので、しっかりとしがみついていきたいです!

 

―― 演出家の石丸さんからの指導は?

 

岡部:面談の時から、しっかりと指導していただきました。もう最初から稽古が始まっていました(笑)石丸さんもこの作品と一人一人のキャラクターに対して凄く熱い想いを持っていらっしゃることが伝わりました。

 

「ビジュアルのクオリティも注目です」

―― ビジュアルも公開されましたが、衣裳や髪型の見どころは?

 

岡部:まさにウィンリィ・ロックベルだな!というクオリティが高い衣裳と髪型です。どのキャラクターもかなり作品に忠実なビジュアルです。衣裳・ヘアメイクスタッフの皆さんがかなり本気で仕上げてくれましたので、ビジュアル撮影の際には私もしっかりと演じていかないといけないなと熱い想いになりました!ただ、お腹も出ていますので、3月に上演だから風邪をひかないように気を付けないといけないですね(笑)髪型も意外に似合っているなという感じでウキウキしています!

 

―― 初日は大阪からスタートします。

 

岡部:水戸黄門は水戸だけでしたが、東京以外のところから舞台が初日を迎えてスタートするのは初めてですね。新歌舞伎座は初めて立たせていただく劇場なのでドキドキしています。東京での上演は日本青年館ホールで2018年に舞台「マジムリ学園」を演じた場所なので、戻ってきたなという想いで感慨深いです。

 

―― 池袋でトラックが走って舞台の宣伝をしています。

 

岡部:トラックに自分の顔が出て街の中を走っているなんて初めてなので凄く嬉しいです!こんな大きな宣伝をしてくださっているのにテンションが上がっていますし、やる気も出てきます。

 

「演技を通じて新しい自分を知ることができました」

―― 岡部さんにとって演技や表現とは?

 

岡部:もう8年アイドルをやってきました。ファンの方と一緒にライブで一体感を作ってきました。活動の主軸は今でもアイドルです。私のファンの多くは私のアイドル活動をきっかけに好きになってくれたと思います。

 

ここ最近、舞台に多く出演させていただいて、アイドルのライブや活動では感じたことのない充実さ、楽しさを感じています。舞台ではファンの方以外に他のキャストさん、スタッフさん、演出家さんなど多くの方が見てくださいます。そのような方々が「岡部さんの演技のこういうところが良いよ」という点を伝えてくださって、新しい自分を知ることができました。自分では気が付いていなかった、自分の新しい可能性を気づかせてくださいました。もっともっと探求して、自分の新しい魅力を出せるように表現や演技をこれからも極めていきたいと思っています。

 

「岡部麟に任せてください!」

―― 今後、挑戦してみたい役はありますか?

 

岡部:2つあります。1つは今まで経験したものよりもっと激しいアクションをやりたいです。もう1つは男性の方が「おっ!」と思ってくださるような素敵な女性を演じてみたいですね。でも定期的に舞台「マジムリ学園-LOUDNESS-」のヌル様のような強い役をやりたいですね(笑)舞台はずっと立ち続けていきたいです。

 

―― 原作を好きな方も舞台に注目しています。

 

岡部:この舞台にかける熱い想いと情熱は誰にも負けません。皆さんの期待に応えらえるように熱い想いで全身全霊を捧げて稽古に励んでいます。絶対に良い作品にしますし、素晴らしいウィンリィ・ロックベルを演じますので「岡部麟に任せてください!」という自信とプライドがあります。是非舞台をご覧になってくださると嬉しいです。お待ちしています!

 

舞台『鋼の錬金術師』

https://stage-hagaren.jp/