AKB48チーム8が結成されて9年目を迎え、ついにこの日が来てしまった。形あるものはいつか終わる。2013年4月に結成されたチーム8。当時はAKB48の本店の勢いも凄かった。いろんなAKB48のライブやイベントには多くの記者が集まっていた。そして今では信じられないかもしれないが、チーム8のイベントや現場には私一人しかいなかったということも数えきれないくらいあった。頑張っているメンバーの姿を多くの人に知ってもらいたいと、そういう現場の取材は熱が入ったのも懐かしい。

 

47人を覚えるのには数年かかった。都道府県とメンバーの一致は正直今でも自信がない。イベントや公演に行くとメンバー一覧表のような紙をもらってもなかなか覚えられなかった。北から順番に名前が書いてあるので「坂口渚沙（北海道）」はすぐに覚えることができたが、そこから先に進めなくて記事を書く時も名前と顔と都道府県が一致しないので苦戦したのも懐かしい。ようやく覚えられた頃には卒業してしまうこともしばしばあった。

 

個性的なメンバーが多く輝いているとても素敵なチームだった。取材をしていてもどのメンバーもとても情熱的で素晴らしい個性を持っていた。エイターと呼ばれる礼儀正しく真面目なファンの存在も大きく、47街ではガチ恋口上でどんなステージでも盛り上がっていた。地方でのイベントや全国ツアーなど、団結力もあり会場を魅了していた。全国のあちこちに取材に行ったのも懐かしい。

 

そんなチーム8が2022年10⽉7⽇（⾦）、⽇本武道館にて開催された『MX祭り︕AKB48 60th Single「久しぶりのリップグロス」発売記念コンサートin武道館2022〜リベンジ︕新チームお披露⽬コンサート〜』で2023年4月をもっての活動休止を発表した。

 

アンコール終盤に会場のステージにある大きな画面に「大切なお知らせ」という文字が搭乗。チーム8の歴史を振り返る映像が表示された。以下の文言が各年の思い出の映像とともに流れた。

 

2014年4月3日

各都道府県から47人を選出「会いに行くアイドル」

「会いに行くアイドル」始動

 

2015年

AKB48大運動会　団結するチームの絆

 

2016年

海外や舞台にも挑戦した一年

 

2017年

さいたまスーパーアリーナでの単独ライブ

 

2018年

卒業、新加入、ソロ活動　続ける成長

 

2019年

リクエストアワー念願の1位獲得

 

2020年

離れていてもリモートで繋がる想い

 

2021年

全国ツアー47都道府県制覇

 

2022年

毎年恒例となったエイトの日

47都道府県の代表として多くのファンに

愛され　支えられてきたチーム8

 

2023年4月

「チーム8コンサート」

AKB48劇場「チーム8 9周年公演」

の開催をもって

活動休止

活動休止中チーム8メンバーは兼任先のチームへ所属となり、これからもAKB48のメンバーとして活動してまいります

 

 

映像が終わると「2023年4月をもってチーム8の活動を休止します」と総監督の向井地美音が発表。

 

立ちすくみ泣いているチーム8メンバーを代表して最初に倉野尾成美が「いつかこういう日が来るんじゃないかと思っていました。寂しい発表になってしまいましたが、休止です。チーム8が終わるわけではありません。休止してもみんな仲間だし、これからも個々に活躍していくと思います。これからもチーム8のことをどこかで考えてくれたら、嬉しいです。ありがとうございます」と涙ながらに挨拶すると会場からも割れんばかりの拍手。

 

小栗有以は「私たちチーム8は、活動休止の発表を知っていました。映像を見ると今までの記憶が蘇ってしまい、チーム8として活動してきた時間はかけがえのない時間だったなと思います。チーム8だったからこそ、みんなで頑張ってこれたんだなと改めて思いました。チーム8メンバーがAKB48に加わって、一緒になって前を向いて一致団結して、AKB48をみんなで盛り上げていきたいと思っています。なのでチーム8メンバーとは心の中では一緒にいて、前向きにAKB48をみんなで盛り上げていく！という熱い気持ちでおります！休止なので、またチーム8として戻ってこれるように頑張りたいと思います！ありがとうございます！」と最後は小栗らしい笑顔でにっこり。小栗の笑顔に救われた会場のファンから大きな拍手が再び起きた。

 

これで1つの時代が終わってしまったなという感じです。さようならチーム8。今までお世話になりました。ありがとうございました。