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ミュージカル『ピーター・パン』ウェンディ役 岡部麟インタビュー「40年以上続く名作に出演する責任感」

「今年も多くの方に見てほしい!」

2023年7月25日(火)に開幕を控え、1981年に榊原郁恵の初代ピーター・パンが新宿コマ劇場に舞い降りて以来、今年で43年目を迎えるブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』。

 

6月14日は東京有明のスモールワールズにて製作発表会が開催された。2年連続でウェンディ役として出演する岡部麟が今年の「ピーター・パン」の見どころ、役作り、意気込みから多忙な生活での息抜きや子ども時代の思い出までたくさん語ってくれました。

「今年は"女性"らしいウェンディです」

-- 2年連続の出演となります。決まった時の感想は?

 

岡部:昨年は大阪の千秋楽は無事に終えることができましたので達成感はありました。私自身には全く後悔がありませんでした。でも昨年はコロナで一部の公演が中止になってしまい、舞台を見ることができなかったファンの方から「臨ちゃんのウェンディを見たかった」「見られなくて悔しかった」という声をいただきました。自分のなかでは昨年のウェンディに満足していましたが、今年もウェンディ役をやらせていただけるということで、「ピーター・パン」の世界で生きる私を見せることができると安心しましたし、ホッとしました。是非、今年も多くのファンの方に見て頂きたいです!

 

-- 昨年とのウェンディの違いや今年のウェンディの見どころは?

 

岡部:去年よりも芯の通ったパワーアップした「女性」になっています!昨年は髪型も含めて、等身大のかわいらしい「女の子」でした!今年はピーターとの攻防も激しく大人びた、ハートの強い女性になっています!

 

昨年のウェンディはまだ思春期を迎えていない女の子でしたね(笑)昨年はきゃぴきゃぴしていて飛び跳ねまわっていたウェンディでしたが、今年は「女性」らしいウェンディです!今年はちゃんと自分が「女性」ということを理解しているウェンディです。是非楽しみにしていてください!

 

「クオリティの高いミュージカルに仕上げていきます」

-- 今年のウェンディを演じるにあたって工夫していることはありますか?

 

岡部:演出家の長谷川寧さんが振り付けや動きのスペシャリストなので、演技の表現や動きの細部に至るまでのアドバイスをしてくれています。例えば1つのシーンで「手を伸ばすのか、曲げるのか」、「顔の顎を上げるのか、下げるのか」といった小さいことですが、それだけでだいぶ表現のパワーやベクトル、見せ方の意図が異なります。セリフとシーンに合うような細かい動きや正確な表現ができるように頂いたアドバイスを生かすように工夫しています。

 

-- 演じるにあたって苦労していることはありますか?

 

岡部:共演者の方や観てくださるお客様に対して、どのようにウェンディを正確に伝えるための細かい身体表現の見せ方に苦労していますね。夢のあるストーリーなので、見ている方に「ピーター・パン」とウェンディの世界観をどのようにイメージしてもらうかが重要になると思っています。

 

例えば、手の使い方1つだけでもオーバーにやりすぎると演劇っぽくなってしまうので、そうならないように自然な感じで表現していかないといけないです。1つ1つのシーンのあらゆる表現で絶妙な表現のラインを試行錯誤しながら頑張っています!これからの稽古期間でさらにクオリティの高いミュージカルに仕上げていきますので、是非楽しみにしていてください!

 

-- 今年はビジュアルもだいぶ違います

 

岡部:今年は皆さんが思い描いているウェンディに近いと思います!今年のビジュアルは原作のディズニー映画に出てくるウェンディっぽいです。去年は逆に、原作のウェンディと違うなと驚きました(笑)

 

ウェンディと通ずる子どもの日にあげた子ども時代の写真への想い

-- ピーターをはじめキャスト陣も昨年と違います

 

岡部:昨年はもう出来上がっていたカンパニーの中に入れてもらうという感じで、周りの皆さんに安心して付いていくという感じでした。今年は私ともう1人の方以外は、皆さん初めましての状態です。だから、カンパニーみんなで一緒に新しい「ピーター・パン」を作っていこう!という雰囲気です。演出家の長谷川寧さんが作ろうとしている新しいピーター・パンの世界観にみんなが寄って行っているという印象です。

 

-- 5月5日の「子どもの日」にはピーター・パンの公式インスタグラムで、子ども時代の写真とエピソードをあげていました

 

岡部:子ども時代の写真はたくさんありますが、子どもがいたずらをしているなって感じで、自分でも印象的な写真です(笑)ふわっとしか覚えていませんが、3~4歳くらいの頃の写真ですね!お母さんのメイクボックスを勝手にあげて、お母さんの口紅を勝手にとって、お母さんの真似をして塗ろうとしているところをおじいちゃんが撮影してくれました。写真を撮影しようとするおじいちゃんに見つかって、「あ!ばれた!」みたいな顔ですよね(笑)

 

子どもの頃にお母さんに憧れて「お母さんみたいに綺麗になりたい!」と思って勝手にお母さんの真似をしている姿が、「ピーター・パン」でのウェンディと通ずるものがあったので、この写真に選びました。

 

子ども時代は我が強い子でした(笑)よくファンの方には話していますが、家族と一緒にご飯に行ったときに自分の料理が来ないで待たされていると厨房まで行って「私の料理はまだですか?早くしてください!」って言いに行くくらい自己主張ができる強い子でした(笑)でも決して甘やかされていたわけではないです。厳しく育てていただきましたが、主張はしっかりする子どもでしたね(笑)

 

(ピーター・パン公式インスタグラムより)
(ピーター・パン公式インスタグラムより)

子どもでも楽しめる「ぬりえ」デザイン

-- 小さい頃から見ていた「ピーター・パン」に出演するというのはどういう気持ちですか?

 

岡部:「ピーター・パン」はもう40年以上続いている伝統あるミュージカルです。私だけでなく多くの子どもたちが「ピーター・パン」を見て成長して大人になっています。

 

私が演じているウェンディの「ピーター・パン」を見て大人になっていく子どもたちがいることを考えると、自分が見てきたミュージカルを今度は自分が演じる立場にいるのだということを改めて認識し、このウェンディという役を演じることと「ピーター・パン」という大きな舞台に出演させていただくことへの責任を痛感します。

 

-- 「キッザニア」では子どもたちを前にピーター・パン役の山﨑さんとパフォーマンスをしてきました

 

岡部:「キッザニア」では小さい子どもたちがとても温かく迎えてくれました!いつもアイドルや舞台とは雰囲気が全く違いましたが、みんなと一緒にピュアに楽しめました!

 

-- 「ピーター・パン」とコラボしている「屋内・冒険の島 ドコドコ」には岡部さんがデザインした「ぬりえ」もあります

 

岡部:「ぬりえ」で遊んでくれるのは主に子どもなので、子どもで楽しく描いて遊べるようにということを心がけました。過去のデザインなどを参考にしながら、子どもでも簡単に書きやすく塗りやすいようなデザインを描きました! 是非「ぬりえ」も楽しんでください!

 

「いろんな顔の岡部麟を是非これからも温かく見守ってください」

-- 女優として多くの舞台に出演してきましたが、今後演じてみたい役はありますか?

 

岡部:バキバキなアクションをやりたいですね!最近は可愛い役柄が多いですが、今までも様々なキャラクターを演じてきました。これからも1つのイメージや役柄に固執しないで、多くの役を演じていきたいし、幅広くどのような役でも演じられる女優になりたいですね。

 

もし何十年後かに「ピーター・パン」出演のオファーがあったとしたら、今度はお母さん役として出たいですね(笑)

 

-- 女優だけでなく、アーティスト、タレント、アイドルとしても活躍しています

 

岡部:並立するのはなかなか大変です。今は女優としての岡部麟に集中しています。アイドルとしての岡部麟を楽しみにしてくれているファンの方には申し訳ないです。でも今は是非女優の岡部麟にも注目してください。将来のことを考えると並立できずにもがいている自分に焦ってしまうこともありますが、いろんな顔の岡部麟を是非これからも温かく見守ってください。

 

息抜きは美味しいごはんと寝ること

-- そのような多忙な生活の中での息抜きは何かありますか?

 

岡部:美味しいご飯を食べることと、あとは寝ることですね(笑)

 

-- インスタにもゴージャスな手作り料理の写真をあげていました

 

岡部:仲良しのAKB48のメンバーをよく自宅に招待して手作り料理をふるまっています。その時のための予行練習として作ってみました(笑)大好きな仲間たちと料理を食べたりお喋りしたりするのも息抜きになります!

 

-- 多忙ななかでのファンの方とのコミュニケーションは

 

岡部:時間があるときにはSHOWROOMで配信しています!特に何を話そうと決めるわけでもなく、ファンの方のコメントを拾って読んでいる雑談だけです(笑)いつでも気軽に遊びに来てください!

 

概要

公演概要

<キャスト>

ピーター・パン:山﨑玲奈

フック船長:小野田龍之介

ウェンディ:岡部麟(AKB48)

 

ダーリング夫人:須藤理彩

 

タイガー・リリー:江上万絢

パイレーツ:今村洋一、渡部又吁、天野夏実、藍 実成、伊藤 奨、米澤賢人

ロストボーイズ:德岡 明、小熊 綸、阿部美月、梶 みなみ、松尾音音

モリビト:髙城 徹、住 玲衣奈、ASUKA、古澤美樹、西澤真耶、大津夕陽、大津朝陽、松平和希

ジョン役(Wキャスト):東 未結、堀 蒼寿

マイケル役(Wキャスト):畠中一花、三田一颯

 

<スタッフ>

原作:サー・J・M・バリによる作品を元にしたミュージカル

作詞:キャロリン・リー

作曲:モリス(ムース)・チャーラップ

翻訳・訳詞:福田響志

演出・振付:長谷川 寧

 

音楽監督:宮川彬良

美術:BLANk R&D

照明:齋藤茂男

音響:井上正弘

衣裳:高橋 毅

ヘアメイク:河村陽子

アクション・パルクール:HAYATE

映像:anno lab

フライング:松藤和広

歌唱指導:板垣辰治

演出助手:伴・眞里子、玉置千砂子

演出歌唱アシスタント:杉浦奎介

稽古ピアノ:中野裕子

舞台監督:瀧原寿子

エグゼクティブ・プロデューサー:堀 威夫

 

<ストーリー>

ロンドンに住むダーリング夫妻の子どもたち、ウェンディ、ジョン、マイケルの部屋に、空を飛べる不思議な男の子が“あるもの”を取りに忍び込みます。その子の名前は、ピーター・パン。ピーターは3人の子どもたちを連れ、いつまでも子どもでいられる“ネバーランド”へ飛び立ちます。 ウェンディはネバーランドで出会った迷子たちの“お母さん”になり、タイガー・リリー率いるモリビト(森の住人たち)とも仲良くなりました。ウェンディたちは、みんなと楽しく愉快な時を過ごしながらも、いつしか我が家が恋しくなり、ロストボーイズも連れてロンドンの家に戻ることにします。 一方、フック船長率いるパイレーツはウェンディを自分たちの“お母さん”にしようと、捕まえてしまいます。それを知ったピーターは、ティンカーベルとともに海賊船へ向かい、リリーたちと協力して、フック船長やパイレーツとの激しい戦いの末、ウェンディを救います。 いよいよ、ロンドンに帰る時、ピーターとの最後の別れを惜しむウェンディたち。ウェンディは彼にお願いをします。「春の大掃除の季節にはきっと迎えにきてね。」と。時が経ち、約束を果たしにピーターがやってくるのですが・・・

 

東京公演詳細

<スケジュール>

期間:2023年7月25日(火)~8月2日(水)

会場:東京国際フォーラム ホールC

 

<チケット料金>

ドリームシート:おとな・こども

平日/土日共通 9,400円 ※妖精の粉付き

 

S席:おとな

平日8,500円/土日8,900円

S席:こども

平日5,500円/土日5,900円

 

A席:おとな

平日/土日共通4,800円

A席:こども

平日/土日共通3,200円

(全席指定・税込/こども 3歳~12歳)

 

座席表>>https://bit.ly/441izZV

 

【イベント】

■スペシャルカーテンコール

対象日程:

7月26日(水)16:30

7月27日(木)16:30

8月1日(火)16:30

 

■アフタートーク

対象日程:

7月29日(土)16:30(登壇者:山﨑玲奈/岡部 麟)

7月30日(日)16:30(登壇者:山﨑玲奈/小野田龍之介/長谷川 寧)

 

ツアー公演

<名古屋公演>

期間:2023年8月5日(土)~6日(日)

―8月5日(土)11:00/16:00

―8月6日(日)11:00

会場:御園座

主催:御園座

お問合せ:御園座 052-222-8222(平日10:00-18:00)

 

<大阪公演>

期間:2023年8月12日(土)11:00/16:30

会場:梅田芸術劇場メインホール

主催:梅田芸術劇場

特別協賛:メインランドジャパン

お問合せ:梅田芸術劇場 06-6377-3800 (10:00~18:00)

 

<埼玉公演>

期間:2023年8月16日(水)

会場:ウェスタ川越 大ホール

主催:指定管理者NeCST

お問合せ:ウェスタ川越 049-249-3777(9:00~19:00 点検日等の休館日を除く)

https://www.westa-kawagoe.jp/

 

<長野公演(上田)>

期間:2023年8月19日(土)・20日(日)

―8月19日(土)12:00

―8月20日(日)12:00

会場:サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター)大ホール

主催:上田市(上田市交流文化芸術センター)/上田市教育委員会/NBS長野放送

お問合せ:上田市交流文化芸術センター 0268-27-2000(休館日を除く9:00~19:00)

https://www.santomyuze.com/

 

<新潟公演>

期間:2023年8月26日(土)・27日(日)

―8月26日(土)13:00

―8月27日(日)13:00

会場:りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館・劇場

主催:公益財団法人新潟市芸術文化振興財団/UX新潟テレビ21

お問合せ:りゅーとぴあチケット専用ダイヤル  025-224-5521

 

<高松公演>

期間:2023年9月2日(土)・3日(日)

会場:レクザムホール(香川県県民ホール)大ホール

主催:香川県県民ホール指定管理者 あなぶき文化振興コンソーシアム、RSK山陽放送

お問合せ:県民ホール サービスセンター 087-823-5023(10:00~18:00)

 

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