岡部「みんなが思うリーダー像とは違う」
2018年6月12日、岡部チームA「目撃者」公演が初日を迎えた。AKB48劇場での「目撃者」公演は、約6年ぶり。前日の6月11日夜に秋葉原AKB48劇場にてゲネプロが行われた。
ゲネ終了後には囲み取材が行われ、ゲネに出演した全メンバーが登壇。キャプテン岡部から「本日はゲネプロにお越し頂き、ありがとうございました」とあいさつ。
初の兼任、そしてチームAのキャプテンを務めるのはチーム8の岡部麟(茨城)は「目撃者」公演を選定した理由について「正直、このチームは何の公演が良いかわからなかった。横山由衣や向井地らにいろいろ相談して、この岡部チームA感を出していこうと話していた。アルバム曲でやろうという話もあったが、チームAの流れもあるので、昔のチームAで前田や篠田など先輩方がやっていた公演に決めた」と横山からのフォローもありながら、語った。
また新キャプテンとしての意気込みを聞かれると「宮崎美穂や加藤玲奈、横山もいるので、結構甘えさせてもらっている。自分から声をかけたりをあまりしないので、みんなが思うリーダー像とは違う。影から見守るタイプ。目立たないながらも、先輩も後輩もいるチームAを引っ張っていきたい」と語った。
それに対して総監督で前チームAキャプテンの横山からは「たくさんのキャプテンを見てきた。総監督の高橋みなみ、秋元才加、山本彩などのキャプテンの姿も見てきた。その中でキャプテンというのは、形にとらわれてなくて良いと自分の中で思っている。先輩メンバーもサポートしている。岡部らしいキャプテンの姿はもう出来上がっている。全員でチームを作るのは面白い。私もキャプテンをずっとやってきた。今はサポートする側に回ったので、今から楽しみ」とコメント。
小栗「前田さんとは違う自分をお見せしたい」
前田敦子のポジションを演じることになった小栗。
「前田さんのポジションを任せて頂いて、凄く光栄。その分、前田ら多くの先輩が演じてきた『目撃者公演』は、今まで映像でしか見たことがなかった。でも凄くかっこいい印象だった。私は真似るとか超えるのではなく、自分らしさを出したい。前田さんとは違う自分をお見せしたい」と語った。
高橋みなみのポジションを演じることになった向井地。
「AKB48のセットリストの中で一番好きな公演。ずっと昔からやってみたかった憧れがあった。当時は偉大な先輩方が演じていたので、今の自分がやってもいい公演ができるのかというプレッシャーもあった。でもやはり、AKB48らしさが一番詰まっているのがこの公演だと思っている。ファンの時からAKB48と言えば『目撃者公演』という印象だった。『Pioneer』を踊っている時に、今すごいAKB48をやっているという実感があって楽しかった。でも公演では、自分らしさをだしつつ、『たかみなさん』がドヤっているところは真似しながら頑張っていきたい」と語っていた。
最年少で16期生の鈴木くるみ。この公演が最初に演じられていた2010年頃だが、その頃のことを聞かれた鈴木は「当時、目撃者公演は知らなかった。テレビの前でAKB48の曲に合わせて踊っていた。その時に入りたいと思っていた。今、こうして劇場公演に出られて嬉しい」と喜びを伝えていた。
また「大人っぽい曲は16期公演などでやったことがなかった。元気な曲が多かった。大人っぽい曲を演じるにあたって、映像倉庫を10回くらい見て勉強した」と語っていた。
宮崎美穂は「初めて、この公演をやった。レッスンを始めた時は難しくて、本当に小嶋陽菜がこの公演を演じていたのかと疑問だった」と語るとステージからも笑いが起きた。「チームAの練習時間は短かったので、合わせるところも大変だった。でも難しかったからこそ達成感があった。今日はいいステージが出来たと思う」とコメント。
加藤玲奈は「研究生の時に、高橋みなみのアンダーで出たことがある。でも当時はセリから降りろと言われるくらい踊れなかった。今回は無事に踊れて安心している」と語った。
横山由依は「今のメンバーはフリ覚えが速い。大人っぽい表現をやっているのが凄い。それが今のAKB48と思うと嬉しい。当時は先輩と同期と演じていたが、AKB48の歴史を感じた。これからも劇場をさらに大事にして、盛り上げていきたい」と語った。
チーム8の下尾みうは「細かい振り合わせや表現まで徹底的に練習した。後藤とできてよかった」と語った。
後藤萌咲は「愛しさのアクセルは高橋みなみがやっていたので、向井地がやるのかと思っていた。高橋がやっていた殺陣はライトセーバーの身長制限があるから2人はできなかった。『野蛮な求愛』の振付の先生が担下尾とは当してくれて凄く大変だった。下尾をライバルと意識するようにと指導されていた。下尾とは同じ年なので言いたいことを言い合いながら、喧嘩もしながらレッスンをしてきた」とコメント。
横山「岡部はキャプテンだよ」
「チームAをどういうチームにしたいか?」と問われたキャプテン岡部麟は「エース感と王道感があるチームAがAKB48を引っ張っていかないといけない。そういうチームにならなくてはいけないという意識を持っている」と言葉を詰まらせながら、語っていた。
「チームAは歴史あるチームなので、最初はインタビューで『キャプテンはどうですか?』と聞かれると『大丈夫』と答えていた。でもやはりプレッシャーがあった」と語ると涙がこぼれだした。
「凄くタイトな中で、みんなレッスンを頑張っていたのに、私が一番出られなかった。自分でこうしたいというキャプテン像があったけど、それもできていなかった。『大丈夫』って強がってもチームAのキャプテンは大変だと思った。チーム8から兼任としてキャプテンをしているので、たくさん頑張らないといけないと思った」と堰を切ったように流れる涙を拭いながら語っていた。
それに対して横山由依から「大丈夫。岡部はキャプテンだよ。チームはみんなで作っていくから。チーム8でもキャプテンでなかったけど、大丈夫だよ」と優しく声をかけていた。
向井地からも「岡部はこういう一面を見せてこなかった。岡部を中心に、みんなで支え合っていけたらいいなと思う。初日までに、岡部の気持ちがわかっただけでもゲネプロで得たもの。岡部をサポートしていいステージを作っていきたい」と。さらに「ゲネ時では、まだ円陣も決まっていない」とも。
AKB48の歴史あるチームAの新たな一幕が上がった。
「目撃者公演」セットリスト
No. タイトル メンバー
O.A. ミニスカートの妖精 庄司、道枝、本⽥そら
- overture ―
1 目撃者 ALL
2 前人未踏 ALL
3 いびつな真珠 ALL
4 憧れのポップスター ALL
5 腕を組んで 加藤、西川、篠崎
6 炎上路線 ⼩栗、向井地
7 愛しさのアクセル 後藤、下尾
8 ☆の向こう側 横山、岡部、宮崎、田口
9 サボテンとゴールドラッシュ 鈴木、長、前田、谷川、千葉
10 美しき者 ALL
11 アイヲクレ ALL
12 摩天楼の距離 ALL
13 命の意味 ALL
アンコール
EN1 I'm crying ALL
EN2 ずっとずっと ALL
EN3 Pioneer ALL
EN4 ロマンティック準備中 ALL
岡部麟(チーム8)、小栗有以(チーム8)、加藤玲奈、後藤萌咲、下尾みう(チーム8)、篠崎彩奈、鈴木くるみ、田口愛佳、谷川聖(チーム8)、千葉恵里、長久玲奈(チーム8)、西川怜、宮崎美穂、前田彩佳、向井地美音、横山由依