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AKB48岡部麟・小田えりな・下尾みう 雑踏音楽劇『ネオンキッズ』行き場を失った若者をパワフルに表現~丸尾ワールド全開の舞台への想い語る

現代日本の社会課題をテーマに

2022年3月3日から東京の座・高円寺1で日本劇作家協会プログラム OFFICE SHIKA MUSICAL 雑踏音楽劇『ネオンキッズ』が開幕された。眠らない街・トーキョーを舞台に、居場所を失った若者たちが、彷徨い・集まり・別れながら自分の過去と向き合い、未来を模索しながら必死に生きていく物語。3月3日の初日前にはメディア向けゲネプロが開催された。

 

今回のメインキャストにはAKB48から岡部麟・小田えりな・下尾みうが出演。3人が出演した舞台「マジムリ学園」でも演出を担当した丸尾丸一郎との共演。

 

現代日本の社会課題を赤裸々に取り上げながらもほっこりとしたり爆笑するシーンもあり、最初から最後まで見どころ満載の丸尾ワールド全開の圧巻のミュージカル。

 

ゲネプロ終演後の舞台挨拶で脚本・演出を担当した丸尾丸一郎は「このような時期に舞台を演じることができることがありがたいです。しっかり千穐楽まで頑張って行きます!日々舞台を重ねるごとに更なる高みを目指していますので、これからもっと良い芝居になっていくと思います。是非楽しみにしていてください!」と呼びかけていた。

 

美幸(ミユキ)役の岡部麟、短(ミジカ)役の小田えりな、透子(トーコ)役の下尾みうがミュージカル『ネオンキッズ』への想いを語ってくれました。

岡部麟「敬愛してやまない丸尾さんの元でのミュージカル、不安よりワクワクが勝ちました!」

―― ミュージカルということですが、出演が決まった時はどう思いましたか?

 

岡部:信頼、そして敬愛してやまない丸尾さんの元で、、、プライベートでも観劇させてもらった劇団鹿殺しのみなさんと一緒にステージに立ちたいと強く願っていたので、まず出演が決まった瞬間、とてもとても嬉しかったです!

 

今まで経験した舞台にもミュージカル要素は含まれていたので、ただツラツラとポップスっぽく歌うのではなく自分がどれだけキャラクターになりきってその感情をのせて表現できるか...不安よりワクワクが勝ちました!

 

小田:舞台マジムリ学園でお世話になっていた丸尾丸一郎さんが作る初めてのミュージカルということで、凄くワクワクしましたし、素直に丸尾さんと劇団鹿殺しの舞台でご一緒させていただくことを嬉しく思いました。

 

下尾:驚きました!いつか挑戦してみたいと思っていたのですが、歌はまだまだだと思うので、稽古期間中はとにかく頑張りました。

 

 

小田えりな「歌も気合い入れています」

―― 舞台の中での自身の役の見どころを教えてください。

 

岡部:自分自身も初めて経験する物語の2つの結末で、ミユキがどんな未来を迎えるか...私はめちゃしんどいんで、おすすめしたいようでしたくないんですけれど、怪獣が目覚めた"点滅ver."のミユキに注目して欲しいと思います!

 

作中、1番成長を感じることができるキャラクターだと思うのでミユキの事、愛してくれたら嬉しいです。寂しさや、怒りにずっと囚われている子だけど、本当のミユキをお話の中で見つけてみてください!

 

小田:私が演じるミジカは、女性らしく奔放なので発言が大胆です。自分の可愛さという武器を活かして生きている周りからの僻みを受けている時のミジカにご注目ください。そして歌も気合い入れています。

 

下尾:小さい子供みたいに表情がコロコロ変わる可愛いところが見どころです!そんな姿を見せられるように私もがんばります!

 

小田えりな「色気が課題。イイ女感出すために色々研究しました!」

―― 役作りで工夫したところ、また難しかったところがあれば教えてください。

 

岡部:最終稽古を迎える直前で、キャラクター設定の大幅(!?)な変更がありました(笑)当初は、とても可愛らしくて弱々しい女の子として自分で作り上げていたけど、途中から、ちょっとロックっていうか、毎日同じ服を着古すようなどちらかというと男っぽいオンナに仕上げていったので迷いながら稽古してました!

 

また、私の声が結構高めなのであんまりそう見えないかもしれないけど...(笑)言葉遣いに気をつけてます。

 

小田:ミジカという役は色気があって色んな男に言い寄られてしまう女性なので、私とは全然違って最初は色気が課題ととても言われました。

 

でも今は舞台上で自然と髪をかけあげたり仕草などからイイ女感が出ちゃってると思います。色々研究しました!!!

 

下尾:みんなが深刻そうにしていても、トーコちゃんだけ楽しそうにしていたり、周りの空気感に流されないことが凄く難しかったです!

 

岡部麟「2人の歌唱が本当に美しくてエモくて毎回ウルウル。最高の仲間です。LOVE」

―― AKB48から3人出演しています。他の2人の演技を見て、どう思いましたか?参考になったところや稽古の時の舞台裏エピソードなどあれば教えてください。

 

岡部:まず、おだえり(小田えりな)は、マジで声が良い、歌声が最高!惚れ惚れしております...おだえりの、この表現力が物語の完成度を底上げしていると思います。稽古序盤、参加できない期間が長く続いて本人も追いつくのに大変苦労している様子でしたけど、劇団員のみなさんに支えながら食らいついて彼女にしかでかない唯一無二の"ミジカ"を作り上げたところ、かっこいいです。あと、笑いのセンスも絶妙に最高で、緩急つけたいシーンではミジカさんが大活躍してくれるのでなくてはならない存在です。毎回笑いを堪えるのが大変です(笑)たまに、本人も自覚していない素の表情やリアクションが出てくるのが可愛いです。好きです!

 

下尾くん(下尾みう)は、み〜んなの心を惹きつける...心をキュッとさせてくれる可愛くて愛らしい存在です。カラダを使って表現するスペシャリストです。この舞台だけでなく、同じチームとして活動してきた初めの頃から、私は下尾くんの舞にやられてしまっています...今回はそれぞれのキャラクターなので表現の仕方も違くて良いのに、好きだから(笑)映像を何回も見直して参考にしようとしちゃいます(笑)いろんなお仕事がこの期間あって大変だったけど、全ての弱音を肯定してくれて、なくてはならない存在でした。

 

小田:岡部麟ちゃんは、やっぱり感情が高ぶる時の演技が気持ちいいなと思います。行くとこまで行ってくれるのでストーリーを盛り上げてくれますし、お稽古からすごく本番を意識してすごく演技に対して熱心ですごいです。

 

下尾みうちゃんは、演じるキャラクターとすごくあってる気がしてとてもチャーミングで可愛いです!共演者の方からも愛でられててお芝居でもちゃんと明るい雰囲気にしてくれます!

 

下尾:2人とも本当に凄くて、私も一緒に演技できていることが不思議で仕方ないです。

 

岡部:ちなみにS1「ネオンキッズ」では、2人の歌唱が本当に美しくてエモくて、毎回私はウルウルさせられています。。。本番中はスタンバイしててじっくり聴けないのが残念ですが、稽古期間は2人の歌って踊っている姿を見ては感動してしまって...今回の舞台、本当にこの2人と一緒で良かったなぁって心の底から思いました。言葉に出してはお互い伝えないけど取り組む姿勢で切磋琢磨できてるなって...最高の仲間です。LOVE。

 

下尾みう「今回も日頃の絆が活きてます。この3人で良かったな」

―― 丸尾氏の作品は「マジムリ学園」以来です。マジムリでは岡部さんがヌルで、小田さんはタウゼント、下尾さんはシュナーベルを演じていました。前回のマジムリ学園の役は、今回のミュージカルでは生かせましたか?生かせた場合はどういうところが生かせたか教えてください。

 

岡部:ん〜、そうですね〜、ちょっと病んじゃってる瞬間は重なってるところ、あるかもですねー!(笑) キャラクターは、全く別物です!声の出し方や感情表現の幅の広さはマジムリ学園を経験したからこそ出来ることなのかなって...。"ヌル(朝陽日奈)"役を経験してから"美幸"を演じられて本当に良かったです。

 

ポップな表現の仕方をしているけど題材が結構繊細なものなので、丁寧に伝えたいなと思っています。"消灯ver."、"点滅ver."とパターンが2つありますが、ヌルとして生きた過去があるから表現できたのかなと思えるのが"点滅ver."だと思っています。まだヌルに想いを馳せてくれている人がいるのなら迷わずこちらをオススメします(笑)しんどいのであんまやりたくないですが...(苦笑)

 

小田:今回の舞台のセリフは生声でお届けしているので大きい声を出さなきゃいけない。私はタウゼント時代からキャラ的に他の人に圧をかけたり声を張る芝居をする場面が多かったので、そういうところが今の舞台に生かされているのかなと思います。

 

下尾:生かせたと思います。マジムリ学園でも、3人の掛け合いがあったんですが、今回も日頃の絆が活きてくるシーンがよくあるので、この3人でよかったなと思ってます。

岡部麟

小田えりな

下尾みう

ゲネプロ写真