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書道アーティスト 原愛梨 初作品集出版インタビュー「世界にも発信していきたい!」

書道と絵が融合した独自のアートを作り出す、書道アーティストの原愛梨。今もっとも注目されている書道家の原愛梨の初めての作品集『書道アーティスト 原 愛梨 愛』が2020年8月19日(水)に発売される。

 

原は2歳から書道を始め、最年少で文部科学大臣賞受賞。多様な観点での文字を使った書道アートでスポーツの作品をメインにTwitterに投稿したところ、各界のスポーツ選手から大きな反響を呼んだり、「news zero」(日本テレビ系)、「かみひとえ」(テレビ朝日系)など数々のテレビ番組にも出演。昨年12月にはYouTubeチャンネルも開設。

 

書道とアートの融合で素敵な作品を多く書いてきた原が、初の作品集を出版するにあたって、原が作品に対する想い、今までのことや今後の抱負、作品集の見どころを語ってくれた。

 

壮大な芸術作品から馴染みのあるテーマや可愛らしい作品まで、多様な書道アートを創作する原だが、凄く親しみやすく明るい性格で、その明るさはYouTubeチャンネルからも伺える。かつては広島、いまはアメリカで活躍している前田健太選手も作品集の中で「原のギャップに注目してほしい」と書いていたが、今回の作品集は、壮観な書道アートと飾らない原の素顔の写真という、まさに原愛梨のギャップが詰まっている一冊だ。

―― 原さんの作品は書道とアートの融合ですが、絵を書くのも昔から得意だったのでしょうか? 

 

原愛梨:絵を書くのは昔から大好きで得意でした。叔父が画家だったので、その影響もあって、身近で絵画に触れる機会も多かったですね。だから絵は好きでした。

 

―― いつ頃からこのようなアートを表現していたのですか?きっかけなども教えてください。

 

原愛梨:アートとして書き始めたのは2年前です。教育大学の書道専攻コースで勉強していて、学生時代に書道を始めて20年目という節目で、個展を開催したことがありました。でも作品に興味を持ってくださる方と、そうでない方にはっきりと分かれます。「書道に興味がないという方も書道に惹きつけるにはどうしたらいいかな?」と考えた時に、絵であれば世界共通ですし「誰が見てもわかるな!」と思いました。それで絵と書道を掛け合わせると、 どのような作品が生まれるかなと思って書き始めたのがきっかけです。

 

―― 作品集の中でも「社会人になって、仕事がうまくできなかった時も、書道は私を肯定してくれました」と書いていました。

 

原愛梨:大学を出てから地元の銀行で働いていました!大学まで書道をしていましたが「一度就職した方が良いよ」という親のアドバイスに従って就職しました。大変だった時も書道をしている時は楽しかったです!

 

「見てくださる方にどう感じて欲しいか」「何を伝えたいか」を大切にしてます

―― 作品を表現する際に心がけていることはありますか?

 

原愛梨:作品を表現する際に心がけていることは、「見てくださる方にどう感じて欲しいか」「何を伝えたいか」ということを大切にしています。その2つがないと何も作品が浮かんできません。作品を書く上で一番に何を伝えたいのかを考えて、そこからいろいろとインスピレーションが沸いてきます。

 

―― そのような作品のインスピレーションはすぐに出てくるのですか?

 

原愛梨:作品のアイディアやインスピレーションが出てくる時は、すぐに出てきますが、出てこない時には1週間くらい家事している最中もずっと考えています。アイディアやインスピレーションが出てこない時は頭の中を切り替えて、視点を変えて考えるようにしています。考える時間が一番長いですが、考えてしまえば書き始めると15分くらいで書ける作品もあれば、壮大な作品では48時間くらいかけて書いています。頭の中でイメージして紙を見ていっきに書いちゃいます。

 

―― 作品を書くにあたって色使いのこだわりはありますか?

 

原愛梨:普段の作品は2~3色程度です。でも今回は作品集には49作掲載されていますので、見る人を飽きさせないためにも、見て楽しめる作品を書こうと思って、色使いにはこだわって書きました!

 

作品集のテーマは「愛」です

―― 幅広なジャンルの作品を創作されています。今回の作品集では何かジャンルへのこだわりはありましたか?

 

原愛梨:今回の作品集の中では「愛」をテーマにしています。そのため「愛」をテーマに 、どうやって1つ1つに作品の中に「愛」を込めて、ストーリー性を持たせるかを考えて書いています。 今回の作品集では、家族、動物、著名な方への「愛」を表現しました。

 

―― カフェでも創作しているとのことですが、目立ちませんか?

 

原愛梨:そんな大きな紙じゃないので目立たないですよ(笑)カフェで周りの人たちがパソコンを打っているところに紛れながら書いています(笑)家ではアイディアが浮かばない時には、気分を変えてカフェに行って書いています。いろんなカフェを転々としています(笑)ファミレスにも行きますよ!(笑)

 

世界中に発信していきたいです!パリで個展も!

―― YouTubeチャンネルも昨年12月に公開していますが、今後YouTubeでやってみたいことはありますか?

 

原愛梨:もっと登録者数を増やしたいので、もっと頑張らないといけないなと思っています。今は公開範囲が日本だけなのですが、今後は英語にも対応して、世界中の人にも発信して、この書道アートを世界に伝えたいです!外国の方もきっと喜んでくださると思います!

 

―― YouTubeでもたくさんの作品を披露しています。YouTubeチャンネルで重視している点があれば教えてください。

 

原愛梨:作品に対する意図や表現を自分の言葉で伝える場所があまりないので、YouTubeでは自分の言葉で作品について伝えるようにしています。

 

書道家というとご高齢の方や顔を出さないというイメージを持っている人も多いと思います。だからこそ、YouTubeでは私自身が登場して、自分の声と書く姿、作品の解説などを通してもっともっと書道アートを発信していきたいと思っています。

 

―― 最近では「書道アートしりとり」などもYouTubeで公開したり、コラボTシャツ製作されるなど多くのことにチャレンジしています。今後挑戦してみたいことや、書いてみたい作品などがあれば教えてください。

 

原愛梨:今回の作品集では、文字と絵の組み合わせでした。今後は、写真など別の作品と組み合わせることによって、違う作品ができるのではないかと思って、模索しています。そのような作品は見ている方もイメージがしやすいと思っています。例えば街中の写真に書道を入れた作品があるといいのではないかと思っています!

 

これから、そのような写真と書道、絵を組み合わせた作品を通じて、世界に向けて書道を発信して、世界中の人に興味を持ってもらいたいなと思っています。日常生活の中に写真や絵があるように、書道が日常生活の中に溶け込んでいって欲しいなと思っています。パリで書道アートの個展もやりたいです!!!藝術の都ですから!(笑)

 

ふだん見せない私の写真もあります!

―― 初の作品集の見どころポイントを教えてください。ファンの方へのコメントもお願いします。

 

原愛梨:書道と絵の組み合わせた作品となっています。目で見て視覚的にも楽しめますし、読んでも楽しめます!よく読んで頂くと作品にストーリーや背景を感じることができると思います!

 

また、ふだん見せない私の写真もあります(笑)エッセイを書くのも初めてでした。書道の作品と私の写真を交互に楽しんでいただければと思っています。かつては広島、いまはアメリカで活躍している前田健太選手もギャップがあると仰ってくださいました!

 

今回の作品の中では、どれもが一番だと思っているので、全ての作品に注目して見て欲しいです!書くにあたって一番苦労したのは、「福を呼ぶフクロウ」です。SNSで多くの方からの書いて欲しい言葉を募集しました。その中から私が言葉を選びました。多くの方の想いを作品で表現している力作になっています!フクロウはみんなの愛ということでハートを表現しています。最高に楽しい本になっていますので、是非見てください!