2018年1月5日、銀岩塩のLIVE ENTERTAINMENTが銀河劇場で初日の幕を開けた。10年以上続く人気TV・映画作品『牙狼シリーズ』を初舞台化した『牙狼<GARO> -神ノ牙 覚醒-』に続いての第二弾は、井上正大 主演・演出・総指揮のもと、何もかも大幅にスケールアップしたスペクタクル・エンターテイメントに仕上がっている。
開演すると、心地よいオーケストラの生演奏に引き込まれ、空中高く幻想的に現れるエアリアルや躍動感あふれるダンスに魅了され魔界へと連れて行かれてしまう。物語は二元構造で進行。この舞台はドラマ『神ノ牙』のスピンオフ作品として興味深く構成されている。
小田演じるトモハの多彩な表情、仕草、パフォーマンスに注目
今回の舞台での注目の出演者はAKB48チーム8の小田えりなだ。小田は、ヒロイン役のトモハをダブルキャストで演じている。
小田が演じるトモハは、ステージ上で笑顔、悲しく切ない表情、怯える姿、驚き顔、逞しい一面、恋する少女の顔、コミカルなパフォーマンス、ダイナミックなアクションシーン、真剣な眼差しの勝負シーン、と表情や仕草、パフォーマンスがとにかく多彩だ。また小田の長い美脚とスタイル、トモハの衣装にも注目だ。
小田が囲み取材の時に「トモハの見どころは、いっぱいあります!楽しみにしてください」と本人も1つに絞ることはできないように、本当に小田が演じるトモハの様々な表情やパフォーマンスを見て楽しむことができる。台詞の量も凄く多い。
また総指揮を執った井上正大氏が小田のトモハ役を囲み取材で「清楚で健気なトモハ」と評していたように、清楚で健気な一面も見せている。
岩田氏「小田の純度の高い声質と人間的魅力がトモハ役に適任と直感」
舞台で共演し、主催者スタッフの1人でもある岩田有弘氏が初日終演後に、小田えりなの魅力について語ってくれた。岩田有弘氏はルミド、ミドウジ役を演じている。
まず岩田氏は小田えりなの魅力と出演の経緯について以下のように語ってくれた。
「僕もずっと役者をやっています。芝居の見方として、『芝居が凄く上手というよりも人柄』をよく見ています」と切り出した。
続けて岩田氏は「数年前に築地ブディストホールで演じていた小田の演技(「[番外編] ダンスレボリューション〜ソノトキのワタシ〜」での山川いろは役)をたまたま拝見しました。その時の小田の演技とパフォーマンスが凄く印象に残りました。
特に小田の声質に透明感があるなと感じました。なかなか他にはいない声質だなと思いました。そして小田の声質が、今回のトモハの役にぴったりだと思いました。
今回のトモハの役柄は人間ではなく神々しく、天使のような役柄。小田の純度の高い声質が、トモハの役柄に適任だと感じました。それで小田にオファーをして会いました。
小田さんのアイドルとしての才能も感じていますが、人間としての魅力、小田の声質が今回のトモハ役にヒットすると直感しました。稽古を1か月以上やってきましたが、その直感は間違えてなかったと確信しています」
岩田氏は小田の人間的な魅力に惹かれ、また純度の高い透明感ある声質が今回のトモハ役に適任であり、大正解だったと小田を高く評価。実際に小田が演じるトモハの役柄に小田の透き通った声が合っている。実際に舞台を見て確認すべきポイントの1つ。
岩田氏「出演者の中心軸として動いてくれてます」
また岩田氏は舞台裏でも小田は他の共演者とも仲良くやっていると語ってくれた。「本番も迎えて、周囲の共演者のアドバイスやコメントを吸収していく小田の姿を見ていると、本当に出演者の中心軸として動いてくれていると感じてます。共演者の皆さんは仲良しで、特に女子は一致団結していますね(笑)」と。
今回の小田が演じるトモハ役はダブルキャストだ。伊波杏樹が演じるトモハと比較して以下のように語ってくれた。「小田のトモハ役は、清楚で純粋なものを感じます。今の小田だからこそ出せる演技です。トモハは「魔界法師の卵」だが、そのような初心者の役柄に小田の清楚で純粋なところが合っています」と語ってくれた。
舞台は1月14日まで上演している。何も事前情報がなくても十分楽しめる。1時間45分、全く飽きさせない舞台だ。いつものAKB48では見ることができない小田えりなのトモハ役には注目だ。