「4年半、すごく幸せでした」
3月3日(水)、大阪・オリックス劇場で「山本彩加卒業コンサート〜最後の一色〜」が行われた。来場者数は1,100人。本イベントは音楽コンサートにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドラインを遵守して開催された。
前座の浅尾桃香、小川結夏、瓶野神音、黒田楓和、佐月愛果、平山真衣、早川夢菜、南羽諒による「待ってました、新学期」の後、「overture」が流れ、卒業コンサートがスタート。ファンファーレが鳴り響き、トランペットを吹く山本彩加の姿がライトアップされ、歌詞に“卒業とは出口じゃなく入り口”とあるように、卒コンに相応しい「GIVE ME FIVE!」がオープニング曲に選ばれた。
U-16選抜2018の「最強ツインテール」、U-17選抜の「法定速度と優越感」など、オリジナルメンバーとして参加したユニット曲を序盤に盛り込むなど、山本彩加の思い入れの強さがセットリストからも感じた。
「檸檬の年頃」では後輩・7期生の黒田楓和、佐月愛果、和田海佑を優しくリードし、「禁じられた2人」では同期(5期生)の小嶋花梨と絆を確かめ合うように歌唱。「Good Timing」もLAPIS ARCH(山本彩加&梅山恋和&上西怜)の息の合ったところを見せてくれた。「檸檬の年頃」同様、「ランナーズハイ」でも7期生の浅尾桃香、瓶野神音、隅野和奏、早川夢菜をメンバーに選んだところに、後輩への期待の大きさがうかがえる。
たけだバーベキュー先生との調理映像が流れる中、お料理大好き部のメンバーによるBBQメドレー(「野菜シスターズ」「アボガドじゃね〜し…」)で楽しませたり、パステルカラーの衣装で可愛く「おNEWの上履き」を5期生トリオ(山本彩加&中川美音&上西怜)で聴かせたり、雰囲気を一転させ、黒い衣装でカッコよく「点滅フェロモン」で魅せるなど、披露する曲の振り幅も広い。そして前半最後の曲は、梅山本(梅山恋和&山本彩加)で「今ならば」。二人の思い出の写真がビジョンに映し出され、思わず二人の瞳から涙が…。
換気タイムに、泉綾乃、瓶野神音、清水里香、前田令子、水田詩織、中川美音が山本彩加に関するクイズ「あーやんクイズ」で会場を盛り上げて後半戦へ。
©NMB48
「大きな応援を本当に本当にありがとうございました!」
“山本彩加 with だんさぶる!(石田優美、加藤夕夏、川上千尋、河野奈々帆、小嶋花梨)”という意外な組み合わせでキレのいいダンスを見せ、他のメンバーも参加して「Teacher Teacher」で勢いを付ける。48グループNEXT12の「モニカ、夜明けだ」や山本彩加のNMB48シングル初選抜入りの「僕以外の誰か」など、ここでも思い入れの強い曲が並べられている。「僕以外の誰か」の振付は3つのタイプをミックスさせたスペシャルバージョンで披露。
オーディションで歌った「潮騒のメモリー」から「やさしくするよりキスをして」「僕はいない」までの3曲では、ビジョンにオーディション時を含む、活動の軌跡を収めた映像が流された。
山本彩加が「私にとって、とても大切な曲を聴いてもらいたいと思います」と言うと、梅山恋和も「私にとっても大切な曲です」と伝えて、2人がWセンターを務めたシングル曲「だってだってだって」で本編が終了した。
事前にファンから募った“あーやんコール”が会場に流れ、ドレスに着替えた山本彩加がステージに再び現れて「あなたがいてくれたから」でアンコールが始まった。
「私はNMB48に加入して、いろんな方と出会い、様々な経験をし、たくさんのことを学びました。夢や目標を持って活動をしてきて、モデル、演技、シングルセンター、全て叶えることができました。幼少期から変わらない“人見知りだけど負けず嫌い”で、小さなことにも全力で取り組み突っ走る。そんな私の性格だったからこそ、というのもあると思いますし、何よりもこんなにもたくさんの応援してくださる方がいてくださったおかげです。メンバーは仲間でありライバル。これはどちらも欠けてはならないものだと私は思っています。昨日までのナンバトルを見ていても、それはすごく感じました。仲良く支え合うことはもちろん大切ですが、自分たちが目指す夢や目標もしっかりと持って、それに貪欲になって、みんながそれを目指し突っ走っていく。そんな姿をきっとファンの方は見たいのかなと思います、私は全力で突っ走って、人に笑顔、勇気、元気を与えたいと思って活動してきました。これからメンバーのみんなにも、前を向いて突っ走ってほしいなと、NMB48はまだまだ明るいんだなとファンの皆さんに思わせてほしいと思います。ファンの皆さん。皆さんが応援してくれて支えてくれたから、私はアイドルでいられました 本当に4年半、熱い、大きな応援を本当に本当にありがとうございました! 4年半、皆さんに応援していただけて、すごく幸せでした」
©NMB48
「私の隣がイーダ(上西怜)で良かったです」
感謝の気持ちを伝えたあとは、5期生メンバーたちと「春はもうすぐ」を歌唱。途中で山本彩加から同期メンバーにサプライズで想いのこもったメッセージがプレゼントされた。「(清水)里香ちゃん、いつも優しくてメンバーのことをすごく見てくれていて、その優しさに助けられたメンバーがたくさんいます。これからもメンバーのことをたくさん助けてあげてください。(中川)美音、内に秘めている想いがすごく大きくて、グループ愛が強くて。これからはグループを支える一人になってください。大好きだぞ! (小嶋)花梨ちゃん、いつもキャプテンとしてグループを引っ張ってくれてありがとう。自分のことも大切にしてね。頼もしい同期がいるから頼っていいんだよ。(水田)詩織も熱い想いがすごくて、それをファンの方に伝えたら萌えると思います。これからその努力でなんでもこなしていくところを後輩にも見せてあげてください。(梅山)恋和がいてくれたから今の私がいます。たくさんの魅力があるから、これからはグループの顔としてセンターでNMBを引っ張っていってください。イーダ(上西怜)、いつも私の隣にいてくれてありがとう。たくさん支えられました。私の隣がイーダで良かったです。自分が立ちたい場所、立っていいんだからね。がんばれ!」
「夢は逃げない」を歌ったあと、梅山恋和からの手紙が読み上げられた。
「あーやんへ。卒業おめでとう。とうとうこの日が来てしまいましたね。あーやんとは5期生として出会って、初めてあーやんを見た時、見た目はすごく可愛いのに話し方とかしっかりしていてギャップがあったのを覚えています。加入当時から5期生のエース的存在で、昇格も選抜に入るのも一番早くて。悔しいよりも“すごいな”っていう気持ちの方が強かったんですけど、活動していく中で、いつの間にか悔しい気持ちが芽生えてきました。あーやんに追いつきたい、負けたくないと思うようになり、比べられることも多くなって、いつの頃からか、ライバルのようになり、お互い意識して微妙な距離感ができた時もあったよね。でも、梅山本で『だってだってだって』のWセンターに選んでもらえた時はめちゃくちゃ嬉しかったなぁ。2人の距離も近くなったし、梅山本最高やん!って心から思いました。もっとライバルでいたかったけど、看護師になるという新しい夢を見つけて卒業を決めたあーやんを応援したいです。決して楽な道ではないと思うけど、何事にも努力して乗り越えてきたあーやんなら絶対大丈夫! お医者さんや患者さんが取り合いになる人気ナンバーワンの看護師になってると思います。これからは別々の道に進むけど、お互いがそれぞれの場所で輝けるように、夢が叶いますように頑張ろうね! あーやん、卒業おめでとう! あーやんと同期で良かったです。いつまでもキラキラ笑顔の素敵なあーやんでいてください。あーやん、大好き! ここなより」
中川美音から花束が渡され、「青春のラップタイム」「ササササイコー」で明るく、楽しい雰囲気で卒業コンサートを締めくくった。
最後に「ファンの皆さん、スタッフ、メンバーのみんな、たくさんの方に支えられ、素敵な景色を見ることができました。この景色を一生忘れません。みんなに出会えて良かった。本当に今までありがとうございました!」と改めて感謝の気持ちを伝え、ビジョンにも「皆さんに応援されて、世界一幸せなアイドルでした!! 私をアイドルにしてくれてありがとう 山本彩加」というメッセージが映し出された。
併せて3月17日(水)・18日(木)にLAPIS ARCHのラストライブ、3月19日(金)に山本彩加の卒業公演(活動最終日)がNMB48劇場で行われることが発表された。
©NMB48
セットリスト
OP:待ってました新学期
M01:GIVE ME FIVE!
M02:最強ツインテール
M03:憧れのポップスター
M04:法定速度と優越感
M05:檸檬の年頃
M06:阪急電車
M07:禁じられた2人
M08:Good Timing
M09:ごめんね、好きになっちゃって
M10:ランナーズハイ
M11:BBQメドレー
M12:おNEWの上履き
M13:点滅フェロモン
M14:今ならば
M15:Teacher Teacher
M16:モニカ夜明けだ
M17:孤独ギター
M18:僕以外の誰か
M19:僕だって泣いちゃうよ
M20:潮騒のメモリー
M21:やさしくするよりキスをして
M22:僕はいない
M23:だってだってだって
M24/EC1:あなたがいてくれたから
M25/EC2:春はもうすぐ
M26/EC3:夢は逃げない
M27/EC4:青春のラップタイム
M28/EC5:ササササイコー