「今回の舞台では山内瑞葵は一切なく、木村早苗として生きていきます」
舞台版「フラガール ‒dance for smile‒」がBunkamura シアターコクーンで4月3日から開演。開演当日の昼にはメディア向けのゲネプロが開催された。
映画「フラガール」は、2006 年に公開され、第80回キネマ旬報ベストテン1位、第30回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した、日本映画の傑作。
映画監督の李相日は、昭和40年という時代を背景に、エネルギーの石油化の波に飲まれながらも、需要の下がる石炭を堀り続ける福島県いわき市の炭鉱町を描き、滅んでいく産業の中で働く人間が、力強く生きていく姿をみごとに表現し、常磐ハワイアンセンター設立までのエピソードを、フラガールに生まれ変わっていく少女達の笑顔と涙で描ききっている。
今回、舞台版の再演にあたり、フレッシュなキャストが集まった。主演は、舞台では単独初主演となる、樋口日奈。フラガールのリーダー谷川紀美子役には、乃木坂46の1期生の樋口日奈、かつて都会のダンサーだったにもかかわらず炭鉱の娘達にフラダンスを指導することになる平山まどか先生役に矢島舞美、紀美子の親友でフラガールを目指す木村早苗役は、AKB48の山内瑞葵。また、フラガールのメンバーとして、ラストアイドルの安田愛里が新たなキャラクターとして登場。
木村早苗の多彩な表情と仕草に注目
今回の舞台での注目のキャストの1人が紀美子の親友でフラガールを目指す木村早苗役の山内瑞葵。ゲネプロ前の囲み取材に登壇した山内は今回の舞台への意気込みについて「この1か月間、ずっと稽古をしていました。最初の頃は物凄く緊張していました。毎回の稽古で、木村早苗を演じなきゃ!と必死になっていました。でもたくさんのキャストさんやスタッフの方に様々なアドバイスを毎日いただいていました。稽古をしていくうちに、私自身が木村早苗として生きて演技をしたいと思えるようになりました。今回の舞台では山内瑞葵は一切なく、木村早苗として生きれるように頑張ります!皆さん、是非注目してください!」と呼びかけていた。
またフランダンスについて心がけている点について山内は「舞台出演が決まるまでは、フラダンスのことを深く知りませんでした。今回、たくさんレッスンを重ねるなかでフラダンスには様々な種類があることを知りました。ゆったりした動きや激しい動きがあります。特にゆったりしたフラダンスには、手の動きそれぞれに意味が込められています。言葉でなく手で表現するのが素敵だと思いました。私のフラダンスで、観客の皆さまにそのような表現が伝われば良いなと思ってパフォーマンスしています!」と笑顔で語っていた。
木村早苗になりきると言っていた山内瑞葵だが、舞台での炭坑娘・木村早苗の素朴ながらも逞しく生きる姿、元気な笑顔、哀しみ、迫真の演技など多彩な表情と仕草で魅了していた。また山内演じる木村早苗がフラダンスの練習をはじめてから、最後の本格的な圧巻のフランダンスのパフォーマンス披露は必見。
公演概要
「フラガール -dance for smile-」公演概要
■作 羽原大介 李相日
■総合演出 河毛俊作
■構成演出 岡村俊一
■出演
樋口日奈(乃木坂46) 矢島舞美 山内瑞葵(AKB48) 安田愛里(ラストアイドル)
/有森也実 ほか
■公演日程
東京・Bunkamura シアターコクーン 2021年4月3日(土)~ 4月12日(月)
■ お問い合わせ Mitt 03-6265-3201(平日 12:00~17:00)
■ 公式 HP:http://www.rup.co.jp/
■ 協力:ジェイ・シネカノン
■ 制作:アール・ユー・ピー
■ 主催:舞台「フラガール」製作委員会