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舞台『フラガール』稽古場公開:AKB48チーム8太田奈緒「家族の大切さを強く感じる舞台です」

2006年の大ヒット映画を舞台化。稽古場を公開

2006年に公開された映画「フラガール」。第80回キネマ旬報ベストテン1位、第30回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した日本映画の傑作。

 

昭和40年の福島県いわき市の炭鉱が舞台。エネルギーの石油化の波に飲まれながらも、需要の下がる石炭を堀り続けていくが、産業も減退。それでも力強く生きる人々。常磐ハワイアンセンター設立までのエピソードを、フラガールに生まれ変わっていく少女達の笑顔と涙で描ききった作品。

 

「フラガール」が12年の時を超えて舞台化される。2019年10月18日から東京・日本青年館ホールで公開される。

 

2019年9月29日(日)に舞台「フラガール」のメディア向け稽古場公開と囲み取材が行われた。乃木坂46の井上小百合(フラガールのリーダー谷川紀美子役)、元℃-uteのリーダー矢島舞美(フラダンスを指導することになる平山まどか先生役)、AKB48チーム8京都府代表の太田奈緒と「劇団4ドル50セント」の福島雪菜(紀美子の親友でフラガールを目指す木村早苗役Wキャスト)、富田望生(映画版では南海キャンディーズの山崎静代が演じた熊野小百合役)ら出演者と総合演出の河毛俊作氏が参加。

 

Wキャスト早苗役の太田奈緒

稽古場公開ではフラダンス2曲を披露。お揃いの「フラガール」と書かれた黄色のTシャツ姿で登場した出演者らが、フラダンスのパフォーマンスを披露。出演者のほとんどがフラダンスは未経験で、まだ稽古中ながらも圧巻のフラダンスを披露。

 

その後、囲み取材を行った。今回の舞台「フラガール」に出演している中で注目の1人が太田奈緒だ。

 

太田奈緒はAKB48チーム8(京都府代表)のメンバーとして活動。この稽古場公開が行われる2日か前は千葉県で行われていたチームBコンサートに出演、そして前日は徳島ツアーに参加。稽古場公開の当日に飛行機で東京に戻って来たばかりというハードなスケジュールだったが、疲れも見せずに笑顔でフラダンスを披露。

 

太田奈緒が演じる早苗は、廃れ行く炭鉱の町に生まれ育ち、毎日泥まみれの生活から抜け出すチャンスはないかと考えて友達の紀美子(井上小百合)を誘ってダンサー募集に応募することを決意。

 

「皆さんに追いつけるように頑張りたいです!」

囲み取材で太田奈緒は以下のように語っていた。

 

「この舞台への意気込み」について、太田は「自分は他の方に比べると、まだ舞台経験が少ないにもかかわらず、『フラガール』という作品に出演し、今回は早苗役という重要な役をやらせて頂けますので、皆さんに追いつけるように頑張りたいと思います」と語っていた。

 

また「今回の舞台は他のアイドルの方々も出られますので、他のアイドルを目的で観覧に来られた方にも注目して頂いて、私のファンになってもらえるように頑張りたいと思います」と語っていた。

 

「今回の舞台を通じて一皮むけたい」

「稽古中の気持ちや舞台裏での様子」について、太田は「AKB48の活動で昨日まで徳島でコンサートがありました。ようやく心にゆとりができました。今からスタッフやキャストの皆さんにいろいろと教えて頂いて、今回の舞台を通じて一皮むけたいなと思っています。

 

私はこの作品を見て、家族の大切を強く感じました。この舞台を見に来ていただいた方には、"家族に会いたくなった"という想いや女性の強さを感じてもらえるように、私も演技を通して伝えていけるように頑張りたいと思います」と語っていた。

 

「総合演出の河毛氏」について、太田は「稽古中にチラッとお顔を拝見すると、"大丈夫、がんばれ"という表情で見てくださるので安心しています」と。また「今日はスーツ着ていますが、稽古場でアロハシャツを着てられて、"そういう服も着るんだ!"と思って、毎日、どんな服を着ているのかファッションチェックをしています(笑)」とも。

 

「お母さんも"絶対に違うから"と」

「2006年の映画『フラガール』の舞台化ですが、周囲の反応は?」という質問について、太田は「お母さんに最初に伝えました。そうしたらお母さんが"あの蒼井優さんの出てた映画の?"と聞いてきました。"そうだと思う"と伝えたら、お母さんが"絶対に違うから、もう1回ちゃんとスタッフさんに確認しな"と言われました(笑)」と語るとメディアからも笑いが起きていた。

 

続けて太田は「それでネットで調べてみたら、メインキャストさんは発表されていて、それを見て私も"やっぱり違うかも・・"と思って、スタッフに確認したら、私の出演で合っていたのでホッとしましたし、嬉しかったです(笑)。お母さんも凄く喜んでくれました(笑)」と語っていた。

「負けてられないので一緒に頑張りたいです」

「秋元康さんプロデュースという共通点の劇団4ドル50セント(福島雪菜)、乃木坂46(井上小百合)への親近感などはありますか?」という質問に、太田は「劇団4ドル50セントの旗揚げ公演は見に行ったこともある好きな劇団です。乃木坂46は東京ドームに観に行きました。おこがましいことですが、"負けてられない"と思いますので、一緒に頑張りたいです!」と笑顔で語っていた。

「私とは真逆の性格です」

「こだわった部分はありますか?」という質問に、太田は「演じる早苗は、お父さんの言うことに反抗してまでも夢を求める子です。私とは真逆の性格なので、そういう気持ちを表現できるように演技できれば」と語っていた。

 

「他の出演者に比べると経験が浅い」と謙虚に語っていた太田だが、舞台にも多く出演。2016年9月に出演した舞台「絢爛とか爛漫とか」、2018年3月には舞台上野パンダ島ビキニーズ「マイナス2.5」、2018年4月には舞台「殺しのリハーサル」、2018年5月には劇団れなっちの舞台「ロミオ&ジュリエット」、2018年7月にはチーム8での舞台「KISS KISS KISS」、2018年10月にはAKB48で舞台「マジムリ学園」、2019年2月から監禁劇「山犬」、2019年4月には舞台「エラリー・クイーン」、2019年9月にはチーム8の舞台「Bee School」に出演。様々な役を演じてきた。そして2019年10月から舞台「フラガール」に出演。

 

2006年に映画で大ヒットし、多くの人が知っている「フラガール」の舞台化。太田奈緒が今回の舞台ではどのような早苗を演じるのか。

 

いつも太田が披露しているダンスとは違うフランダンス、昭和40年代の福島の女性・早苗を演じる太田奈緒の表情、仕草にも注目だ。