2018年1月14日、TOKYO DOME CITY HALL(以下、TDC)でAKB48の16期研究生による『AKB48 16期生コンサート~君の名前を知りたい~』が開催された。16期研究生は2016年12月に披露されたばかりで、まだ1年強のメンバー18人という大所帯で構成されている。
2017年1月には結成から1か月余りで単独コンサート『AKB48 16期生コンサート~AKBの未来、いま動く!~』を開催しており、1年前のコンサートも観ていたファンは、今回のコンサートでのメンバーの成長ぶりに驚いただろう。また2017年7月からはチーム4の村山彩希がプロデュースした16期研究生のみの公演「レッツゴー研究生!」を披露するなど、ファンからの人気も高い。
そして2017年12月の組閣発表時には18人の研究生全員が4月からチームA、K、B、4のいずれかに配属されることが決定。16期研究生全員でのパフォーマンスを観られる機会は残り少なくなっている。
学校をテーマにしたコンサート
16期研究生の単独コンサートは「学校」をテーマにしたミュージカルテイストのコンサートだった。登校に始まり、給食、授業、部活動、下校といった学生の1日のシーンに合わせた楽曲でパフォーマンスを披露。影アナの先生役をチームAの宮崎美穂が努めた。山根涼羽が泣きそうになっていた「桜の花びらたち」を披露したラストは、あたかも卒業式のように「16期研究生から新たに旅立つ」という演出だった。熱いファンが多く、会場は最後まで多いに盛り上がっていた。
今回の16期研究生コンサートの見どころの1つは「君はペガサス」だ。2017年秋に放送された「ネ申テレビ」(ファミリー劇場)で16期研究生は合宿を行った。そこでダンスや歌唱の厳しいレッスンと審査で、選抜されたメンバーが2017年10月8日に開催された「AKB48グループ感謝祭~ランク外コンサート~」で「君はペガサス」を披露した。
歌唱メンバーとして田口愛佳、田屋美咲、播磨七海、ダンスメンバーとして山内瑞葵、山根涼羽、武藤小麟、安田叶の合計7人が選抜されたが、今回のコンサートでも、その7人で「君はペガサス」を披露。番組内でもボイストレーナーの菅井秀憲氏を驚愕させたほど、合宿で一番成長した姿を見せたのが播磨七海だった。その播磨は16期コンサートでも2000人以上の観客を前にして堂々としたパフォーマンスを披露していた。番組での厳しい合宿のシーンを思い出したファンで会場はヒートアップしていた。
チーム8もサプライズで登場「UZA」を共演
コンサート中盤で「ちょっと待って、そこはエイト高校の通学路だよ」と16期研究生が切り出すと、ライバル校という設定でチーム8のメンバー9人が登場。16期研究生のファンでいっぱいの会場からもチーム8のまさかの登場にどよめきがあり、チーム8のサプライズ登場を大歓迎していた。そしてチーム8と16期研究生の「UZA」を共演。27人でのダイナミックなパフォーマンスに会場も多いに盛り上がっていた。
16期研究生全員で生バンド「ファーストラビット」
アンコール明けには、同期でまとまって切磋琢磨してきた16期生らしく、この日の為に協力し合って練習を積んできたバンド生演奏で「ファーストラビット」を披露。本間麻衣のミニピアノのイントロで始まった。本間は「なんで私なんだろうと思ったけど、練習しているうちにピアノに愛着が湧いてきた」と語っていた。
サックスが得意な浅井七海はパートリーダーも務めていた。メンバーからも「なーみん(浅井)からのアツを感じた」と練習時の裏話も披露されていた。多くのメンバーが短い時間で楽器を習得したメンバー全員での生バンドは圧巻だった。
「またいつか16期でコンサートをやりたい」
コンサートではメンバー1人1人から決意表明の挨拶があった。鈴木くるみは「16期生がAKB48の中心メンバーになっていけるように頑張りたい」、梅本和泉は「1年前は笑顔になるのが苦手だった。いつかはみんなに頼られる存在になりたい」、道枝咲は「初心を忘れずに頑張りたい」、武藤小麟は「いつか東京ドームに立ちたい」、山内瑞葵は「AKB48に欠かせない存在になること」と全員がステージで思いを語っていた。
アンコールの最後は16期研究生の楽曲「抱きつこうか?」を披露。この楽曲は2018年1月20日に開催されたAKB48グループのリクアワで14位に選抜されるほど、ファンからの人気も高い楽曲だ。16期研究生は4月からそれぞれチーム所属となり別々の道へと進んでいく。長友彩海は「またいつか16期でコンサートをやりたい」と語っていた。再び16期生全員でのコンサートが開催されることが今から待ち遠しい。
そして1月21日にはAKB48グループのドラフト会議も開催され、まもなく新たなメンバーも加入してくる。16期生もいつまでもグループの末っ子ではいられない。これからは先輩としてAKB48を引っ張っていく存在になることも期待されている。