さよならチーム8 活動休止前 夜の部 9年間共に歩んできたエイターに感謝「エイトは私たちの⻘春そのもの」

岡部麟「ついにこの時が来ちゃいましたね︕」

2023年4⽉30⽇(⽇)、AKB48 チーム8の活動休⽌前ラストコンサートとなる「AKB48チーム8 春の総決算祭り 9年間のキセキ 昼の部」「AKB48チーム8 春の総決算祭り 9年間のキセキ 夜の部」の2公演が開催された。全国ツアーファイナルの会場となったぴあアリーナMM にて開催。思い出の地でチーム8の歴史が詰まった楽曲の数々を披露し、9年間分の感謝を届けた。

 

昼の部には、チーム8の歴史を創ってきたOGメンバー32名が登場。総勢61名の出演メンバーで華やかなステージを繰り広げた。夜の部は、固い絆で結ばれた現役メンバー29 名が、チーム8 らしい笑顔が溢れる全⼒パフォーマンスでラストステージを飾った。

 

2014年4⽉3⽇、「会いに⾏くアイドル」をコンセプトに誕⽣したAKB48チーム8。デビューからわずか8ヶ⽉で47都道府県を巡る全国ツアーをスタートし、2021年5⽉23⽇の神奈川県公演をもって47都道府県を制覇。⽇本全国に笑顔の輪を広げてきたが、昨年10⽉7⽇に開催した武道館コンサートにて活動休⽌を発表。

 

夜の部は、チーム8メンバー全員による『RIVER』で幕開け。岡部・⼩栗の「AKB〜︕」の掛け声に続いて全員で「チーム8」と叫ぶと、会場も⼤きくどよめいた。

 

チーム8のオリジナル楽曲『制服の⽻根』やチーム8ver.の『どうしても君が好きだ』など4曲でオープニングを飾ると、岡部は「ついにこの時が来ちゃいましたね…︕チーム8活動休⽌前最後のコンサートです︕チーム8らしさ全開でラストステージお届けしたいと思います︕」と⼒強く挨拶。

 

「活動休止」であり「解散」ではないようだが、このメンバーでのライブはもうこれが最後である。数日後にすぐに復活するわけもないだろうから、多くのファンにとっても、これが見納めになるかもしれない。そのような不安で寂しい思いをした会場のファンの気持ちを吹っ飛ばすように明るく元気なパフォーマンスで会場を魅了していた。

 

「ダンス選抜」「かわいい選抜」で魅了

ユニットパートでは7曲を披露。坂⼝・坂川陽⾹・徳永羚海ら5名は『初恋ダッシュ』をキュートに披露。本田・大西・藤園という珍しい組み合わせで「ツンデレ︕」をパフォーマンス。

 

続いて、チーム8メンバーが「ダンス選抜」「かわいい選抜」に分かれてパフォーマンスを披露。本⽥・倉野尾ら「ダンス選抜」は『Make noise』『Escape』を圧巻のダンスパフォーマンスで魅せ、岡部・⼩栗ら「かわいい選抜」は『今、Happy』『彼⼥になれますか︖』を披露し、キュートな笑顔を会場中に届けた。ダンス選抜は大縄跳びにも挑戦。かわいい選抜は恒例の「ツンデレ萌え台詞対決」で爆笑するメンバー、本気で挑戦するメンバー、可愛いメンバーなどでいつものエイトのコンサートらしく最初から最後まで大爆笑で会場を沸かせていた。

 

終盤には、チーム8メンバーの⼩栗有以が初めてAKB48のシングル表題曲のセンターを務めた楽曲『Teacher Teacher』など4曲を披露。『だけど…』『GIVE ME FIVE!』はAKB48を卒業する濵・平野ひかる、すでに卒業を発表している清⽔・服部有菜・藤園麗の5名を中⼼にパフォーマンス。パフォーマンスを振り返り、清⽔は「こんな⼤きな会場で、卒業予定の5名で歌うことができて幸せです︕卒業後もみんなで前を向いて、今まで通り仲間と⼀緒に前に進んで⾏けたらと思っています︕」と語っていた。

 

本編もラストスパートに⼊り、数々の地⽅イベントで披露してきたという『ラブラドール・レトリバー』やチーム8のオリジナル楽曲『夢へのルート』など思い⼊れの強い5曲を全員でパフォーマンス。

 

最後はチーム8の最新曲で、チーム8オリジナル楽曲全16曲の振付が⼊っているという『サヨナラじゃない』を披露し、本編を全⼒で駆け抜けた。

 

最後の「47街」に会場とステージ一体化

盛⼤な「チーム8」コールが鳴り響く中、ついにアンコールがスタート︕『スクラップ&ビルド』『永遠より続くように』『⻘空のそばにいて』を会場を歩きまわりながらパフォーマンスし、髙橋彩⾳のピアノに合わせて『⼀⽣の間に何⼈と出逢えるのだろう』を⼼を込めて全員で歌唱すると会場でももらい泣きしてしまうファンの方も。

 

歌い終えたメンバーがステージの中央に集まり抱き合うシーンはチーム8の絆の強さを見せつけていた。

 

チーム8ラストコンサート2公演のフィナーレを飾ったのは、もちろんチーム8の代表曲『47の素敵な街へ』。昼の部の1番目と夜の部の最後は「47街」。メンバー全員の魂を込めたパフォーマンスにファンもこの⽇⼀番のガチ恋口上で応え、会場が⼀つになった。声出し解禁になったこともあり、久しぶりのガチ恋口上に、エイト9年のなかで一番大きなガチ恋口上で会場が割れんばかりの声援で溢れていた。

 

小栗有以「9年間みんなで活動してきました。私たちはチーム8のことが⼤好きです︕」

全てのパフォーマンスを終えると、⼩栗は「チーム8は “9年間のキセキ”というコンサートタイトルの通り、9年間みんなで活動してきました。楽しいこととか、嬉しいこととか、悔しいこととか、苦しいこととか全部チーム8メンバーはみんなで共有してきました。最初はAKB48の中で、なかなかチーム8のことを認めていただけなくて、スタッフのみなさんとメンバーとたくさんもがいてきました。でも今はこうして、こんなに⼤きな会場でたくさんのファンの⽅に観ていただけて…チーム8が⼤きくなれたのも、初期の頃から携わってくださったスタッフのみなさん、そしてチーム8のことを好きになってくださったファンのみなさんのおかげだと思っています︕本当にありがとうございました︕」と語ると涙でいっぱいになり言葉を詰まらせると会場からも大きな拍手。ステージに並んでいるメンバーもみんな泣いていた。

 

小栗が語るようにチーム8は当初、AKB48の中でも各都道府県から1人ずつ集まって構成された47人という特異な存在だった。AKB48の中で認められていなくても、メンバーそれぞれが各都道府県を代表しており、その存在感は大きく、エイトが好きというファンは結成当初から多かった。いわゆるエイターである。

 

エイターが全国津々浦々のイベントやライブまで行き、撮影タイムにスマホで撮影した動画をSNSで拡散するという今でこそAKB48でも当たり前になっているが、当時はそれはエイトでしかできなかったので、エイターからも人気があった。メディアのカメラマンよりも高級なカメラで撮影する強者も多かった。

 

そのようなエイターのパワフルな拡散でチーム8は少しずつ認知度を上げていき、メンバーそれぞれの個性を活かした仕事をしていくようになっていった。結成当時はAKB48(本店)にも、まだ勢いと知名度があった頃なので、「AKB48(本店)なら取材に行くけど、エイトは人数多すぎてよくわからないのでいいです・・」と言っていた記者の方々も多かった。そのような方々もメンバーの活躍とともに少しずつエイトに関心を持つようになっていった。デビュー当初は白いTシャツに短パンで誰も見向きもしないような公園みたいところでポスター持って練り歩きしていたが、今では選抜常連のエイトメンバーも多いのを見ると隔世の感がある。

 

閑話休題。続けて小栗は「チーム8が休⽌になって、AKB48⾃体もチームはバラバラになってしまうんですけど、みんなの⼼が⼀つになるきっかけのひとつだと思っています。⼀⼈⼀⼈が48グループを盛り上げようという気持ちで、これから前に向かって突き進んでいけたらいいなと思います。チーム8は私たちの⻘春そのものでした。私たちはチーム8のことが⼤好きです︕」と涙で⾔葉を詰まらせながらも、チーム8、そしてファンへの愛をしっかりと伝えると会場からも大きな拍手と声援が送られていた。

 

秋元康氏からのお手紙『ありがとう。また、会いましょう』

会場全体が感動的なムードに包まれるなか、総合プロデューサーの秋元康⽒からの⼿紙のサプライズ。

 

本⽥が代読した⼿紙で「2014年に結成されて9年。都道府県の代表としてよくここまで頑張りました。各都道府県の顔になるのだからプレッシャーもあったでしょう。誰かと比較されたり選抜に入れる、入れないであれこれ言われたり、身に覚えのないウワサ話をされたこともあったでしょう。でもそんなとき、生まれも育ちも違う君たちがお互いに声をかけあい、話し合い、立ち向かってチーム8は少しずつ絆が生まれ、いつの間にかどこよりも結束力のあるチームになりました。その成長ぶりに僕は感動していくつもの歌詞を書きました。47の素敵な街へ、制服の羽根、一生の間に何人の人と出会えるのだろう、君たちのひたむきな姿勢がチーム8の楽曲を生かしました。ここでチーム8としての活動は休止となります。解散という言葉はやめましょう。チーム8は、君たちメンバーの中で、応援してくれたファンのみんなの中で、⽀えてくれたスタッフの中で、もちろん、僕の中でも⽣き続けるからです。だから、さよならの代わりにこの⾔葉を送ります。『ありがとう。また、会いましょう』」と伝えていた。

 

愛情溢れるメッセージを受けとった本⽥は「先⽣が⾔ってくださったように、解散という⾔葉は使わず、またみんなで会える⽇を楽しみに私たちも精⼀杯頑張っていきますので、これからもよろしくお願いします︕」と前を向いた。

 

小栗有以「チーム8のことを忘れないでね!」

最後は全員で「9年間ありがとうございました︕」と感謝を叫び、温かい拍⼿と「ありがとう」の声が降り注ぐ中で9年間のチーム8の歴史に幕を下ろした。

 

メンバーが涙ながらも笑顔でステージから会場のファンに手を振っていた。そして最後の最後までステージに並んでいた小栗、岡部、倉野尾の3人が元気に涙目だけど笑顔で手を振って「チーム8のこと、忘れるなよ!!!約束!!!バイバイ!!」と大きな声でお別れの挨拶をしてステージからはメンバー全員がいなくなった。

 

ステージから誰もいなくなってしまっても会場のファンも名残惜しい気持ちでいっぱいだった。小栗が放送で「皆さん、本当に9年間ありがとうございました!休止が明けたら、またチーム8と愛すべきエイターさんとして必ずお会いしましょう!!チーム8のことを忘れないでね!!!」と元気に挨拶すると会場から再び大きな拍手と声援が起きていた。

 

さようならチーム8。メンバーの皆さま、スタッフの皆さま、エイターの皆さま、お世話になりました。今までありがとうございます。

 

概要・セットリスト

概要

チーム8コンサート 夜の部 イベント概要

公演名︓ AKB48チーム8 春の総決算祭り 9年間のキセキ 夜の部

⽇時: 2023年4⽉30⽇(⽇)17:00開場 / 18:00開演

会場: ぴあアリーナMM[住所]神奈川県横浜市⻄区みなとみらい3 丁⽬22

出演︓

【AKB48 チーム8 現役メンバー 29名】

坂⼝渚沙・岡部 麟・本⽥仁美・清⽔⿇璃亜・髙橋彩⾳・吉川七瀬・⼩栗有以・⼩⽥えりな・左伴彩佳・歌⽥初夏・服部有菜・橋本陽菜・平野ひかる・坂川陽⾹・髙橋彩⾹・永野芹佳・⼤⻄桃⾹・濵 咲友菜・徳永羚海・奥原妃奈⼦・下尾みう・⾏天優莉奈・⾼岡 薫・吉⽥華恋・川原美咲・倉野尾成美・⼭⽥杏華・上⾒天乃・藤園 麗

【ゲスト】

和賀勇介さん

セットリスト

●夜の部 セットリスト

No. タイトル メンバー

Overture -

1 RIVER

ALL

2 制服の⽻根

3 抱きしめちゃいけない

4 LOVE TRIP

5 どうしても君が好きだ

6 初恋ダッシュ 坂⼝・髙橋(彩⾳)・坂川・徳永・⾏天

7 嵐の夜には 平野・髙橋(彩⾹)・永野・下尾

8 ペラペラペラオ 濵・奥原・⾼岡・吉⽥

9 抱きしめられたら 岡部・清⽔・⼩栗

10 Choose me ! 吉川・左伴・歌⽥・服部・橋本・⼭⽥(杏)・上⾒

11 ツンデレ︕ 本⽥・⼤⻄・藤園

12 君の名は希望 ⼩⽥・川原・倉野尾

13 Make noise 本⽥・左伴・平野・髙橋(彩⾹)・永野・⼤⻄・濵・奥原・下尾・⾼岡・

14 Escape 吉⽥・川原・倉野尾・⼭⽥(杏)

15 今、Happy 坂⼝・岡部・清⽔・髙橋(彩⾳)・吉川・⼩栗・⼩⽥・歌⽥・服部・橋本・

16 彼⼥になれますか︖ 坂川・徳永・⾏天・上⾒・藤園

17 Teacher Teacher 岡部・本⽥・清⽔・髙橋(彩⾳)・吉川・⼩栗・左伴・歌⽥・服部・平野・

18 点滅フェロモン 髙橋(彩⾹)・⼤⻄・下尾・川原

19 恋のお縄 坂⼝・⼩⽥・橋本・坂川・永野・濵・徳永・奥原・⾏天・⾼岡・

20 みなさんもご⼀緒に 吉⽥・倉野尾・⼭⽥(杏)・上⾒・藤園

21 だけど…

ALL

22 GIVE ME FIVE!

23 ラブラドール・レトリバー

24 蜂の巣ダンス

25 好きだ 好きだ 好きだ

26 ポニーテールとシュシュ

27 夢へのルート

28 サヨナラじゃない

〜アンコール〜

EN1 スクラップ&ビルド

ALL

EN2 永遠より続くように

EN3 ⻘空のそばにいて

EN4 ⼀⽣の間に何⼈と出逢えるのだろう

EN5 47の素敵な街へ