舞台『殺し屋にくびったけ』が2020年7月8日から東京・新宿のシアターサンモールで開催される。脇知弘などテレビドラマでもお馴染みの名優も出演。
殺し屋として次々と殺しを重ねていく女、ラム。そしてBAR「ミスシオン」を根城にしている殺し屋集団。ある日ミスシオンに2人の刑事がお客としてやってくる。そしてラムに恋をしてしまう刑事の亀山。「何が正義で、何が悪なのか?」の複雑な感情が入り混じる殺し屋集団と刑事の掛け合いが見所の舞台。
今回は舞台『殺し屋にくびったけ』にレモン役で出演する多田愛佳、二宮役で出演する堀内まり菜が舞台の見所や意気込みを語ってくれた。2人はこの舞台で共演するのが初めてとのことだが、稽古ですぐに仲良くなったそうだ。
多田愛佳「オンとオフのシーンの温度差に注目してください」
レモン役で出演する多田愛佳は今回の舞台について以下のように語ってくれた。
1.今回の舞台の見所と、ここに注目してほしいというような場面や表現などご自身の見所を教えてください。
多田:この舞台は、面白いのはもちろんですが、1つ秘密があるストーリーです。笑いだけではなく、登場人物の複雑な感情がたくさん巡らされている物語です。ただ笑えて面白いというだけでなく様々な感情が入り混じっているのが魅力的です。
その中で私が演じるレモンは、普段はキャバ嬢として働きながら、情報屋として活動しているという役所です。特に舞台では「人によく見せようとするキャバ嬢としてのレモンの顔」と「殺し屋に見せるレモンの顔」を分けて演技するように心がけています。レモンの「オンのシーン」と「オフのシーン」の温度差を上手に表現できたらいいなと思っています。そのような点に是非注目してほしいです。
2.今回の役で演技するにあたって心がけていること、難しくて苦労しているところがあれば、教えてください。
多田:私は早口が凄く苦手なのですが、演出の安藤さんに「もっと早口で!」と言われます。頭の中で「早口で言わないと!」と思うと、なかなか言葉が出てきません。レモンは吉良役の中村龍介さんとの掛け合いが多く、吉良によくキレるキャラです。キレる時は怒りながら、滑舌よく早口を言わないといけないので、そこの表現には苦労しています。早口が歌のように出てくるように、ひたすら家で練習しています(笑)
また稽古期間中もソーシャルディスタンスに気を使いながら、うがい、手洗いはしっかりしていますし、アルコールジェルも持ち歩いて、コロナ対策を心掛けています。
3.今回は個性的な役者さんたちとの共演ですが、何か学んだことや楽屋でのエピソード、舞台での絡みなどがあれば教えてください。
多田:毎回、稽古をするたびに、皆さんの演技を間近で見て勉強しています。特に掛け合いの多い中村龍介さんの演技は勉強になります。カリスマ性もあり、優しい方なので、演技でも多くのアドバイスをしてくださいます。「表現をこうしてみる?」など優しく教えて頂いています。芝居に対する姿勢も凄く素敵なので、日々観察しています。
4.ファンの方へのメッセージと意気込みをお願いします。
多田:自粛期間が緩和になって久しぶりのお芝居です。台本がある生活って楽しいなって本当に感謝の気持ちでいっぱいです。「お芝居ができてよかった!」と思う瞬間でした。自分の芝居をしっかりやりきりたいです。そして、声援に応えられるように、頑張りたいと思います!
堀内まり菜「新たな一面を見て頂けるように頑張りたい」
二宮役で出演する堀内まり菜は今回の舞台について以下のように語ってくれた。
1.今回の舞台の見所と、ここに注目してほしいというような場面や表現などご自身の見所を教えてください。
堀内:今回の舞台の見所はスピード感があるお話しです。緊迫した空気や、その中で役者さんたちが会話している言葉から、様々なヒントをもらってストーリーがどう展開していくのかを楽しんでもらいたいと思います。
また、この舞台は「正義か悪か」を主題としたストーリーで、それぞれの登場人物が自分の信じる答えを求めてもがきながら生きています。お客様の思う自分の信じたいことに対する強い思いとリンクして照らし合わせながら観て頂きたいと思います。自分にとっての正義とは何だろうということと向き合いながら、楽しく観て頂ければと思います。
私の演じる二宮は、前半はお客様は「何だろう?」って思うかもしれません。舞台前半での氷室浩介役の中三川雄介さんとの掛け合いのシーンは面白いので、是非楽しんでいただきたいと思います!二宮役として皆さまにパワーをお届けできると思っています!
2.今回の役で演技するにあたって心がけていること、難しくて苦労しているところがあれば、教えてください。
堀内:今回の二宮役は今までに演じたことがない役柄なので、最初に台本を読んだときは役柄を掴めませんでした。今もまだ試行錯誤中ですが、観ているお客様に次の展開を予測させないような、どんなリアクションがかえってくるのかわからないというところを表現していきたいと思っています。また、舞台では堂々と立って存在感を強く表現したいと思っています。
また、今回の舞台ではファンの皆さまにも安心して安全に見てもらうためにも、私たちも細心の注意を払っています。稽古中もソーシャルディスタンスを意識しながら、マスクをしています。マスクはしていますが、共演者の皆さんとは心の距離は近くなりたいなとは思っています!
「共演者の皆さんの姿がとても勉強になります」
3.今回は個性的な役者さんたちとの共演ですが、何か学んだことや楽屋でのエピソード、舞台での絡みなどがあれば教えてください。
堀内:脇知弘さん(葛城将司役)らが軍団としてコメディを担当されています。そのシーンを見たときには「エネルギーが凄いな」と思いました。発する言葉一つで、その場の空気に炎がつくような温まるものを感じました。私も「自分が発した台詞一つで、そのくらいの着火できるようなパワーをつけたい」と、皆さんの演技を見て思いました。近くで共演者の演技を見ていると、彼らが表情からだけでも全てを表現していることを感じます。共演者の皆さんのパワーを振り切って演技する姿がとても勉強になります。
4.ファンの方へのメッセージと意気込みをお願いします。
堀内:今までに演じたことがない役柄なので、良い意味で狂った私の表現と演技を見て、驚いてもらいたいです。私の新たな一面を見て頂けるように頑張りたいと思います!